谷根千(やねせん) -パートⅤ- 根津神社 庚申塔あれこれ [おでかけ]
2012/05/11 fri
こにゃにゃちわ。
今日はさらに渋い記事になります^^;
にゃんこ画像もですが、今まで出掛けた時の写真はただもう、たまるだけでした。
ブログも続いていることだし、記事にしよう、と。
知識のある方もない方も、ご興味のある方もない方も、
ありがちな記事ですが、どっ、ばっ---!と行きますよ~
鳥居をくぐると途中に庚申(こうしん)塔があります。
庚申塔:1
わたしは生まれが東京都葛飾区です。
子供の頃は母に
【今日は庚申の日だから】
と柴又帝釈天へ連れていかれたもんです。
ま、母自身そんなに熱心な信仰の持ち主ではなく・・・、
出掛ける口実ですね^^;
この日は賑やかになるのですよ。
(なんで賑やかになるのか? は、またのちほど。)
庚申塔:2
庚申塔は庚申信仰に基づいて建てられた石塔。
庚申信仰は十干十二支(じっかんじゅうにし)の組合せの一つで、
60日または60年ごとに巡ってくる庚申(かのえさる)の日に営まれる信仰行事。
庚申塔:3
道教の教えでは、人間の体内には三つの霊が宿っているといいます。
魂(コン)、魄(ハク)、三尸(サンシ)。
人が死ぬと、魂(コン)は天に昇り、
魄(ハク)は地下に入る、
三尸(サンシ)は宿主の死後は自由に飛び回る。
この三尸が肝なのです。
いや、そっちぢゃなくw
人の体内にいる三尸という虫が、
旧暦で60日に一回巡ってくる庚申(かのえさる)の夜、
人が眠るのを確認したのち天に昇り、
天帝にその人の罪を告げる、というのです。
しかもね、
それを聞いた天帝はその三尸の宿主を早死にさせるというのです。
(つД`) たまったもんじゃないですね。
庚申塔:4
ともあれ、そんな死に方いやですし、
長生きするためには、その夜は眠らないで身を慎みましょう、
という信仰のようです。
冒頭に【庚申の日だから】と連れて行かれた柴又帝釈天が賑やかなのは、
本来は慎み深く過ごしましょうという一日が、
どうせ三尸が抜け出さないように夜中起きてるなら、
仲良くどんちゃん騒ぎでもして過ごしちゃおうぜ♪
という風習に変わった名残だとか・・・w
都合いいなぁ^^;
慎み深くどんちゃん騒ぎ??w
さて、庚申塔に彫られたものはなんなのでしょう?
【庚申塔:2】のアップ
(三猿の順番が?だけど、ね・・・^^;)
(青面金剛の持ち物もマチマチです)
中央に六本の腕を持つのは【青面金剛(しょうめんこんごう)】
庚申講の本尊として知られ、三尸を押さえる神様。
由来は道教だけれど日本の民間信仰の中で独自に発展したとも。
その青面金剛が踏んでいるのは【邪鬼】
邪鬼は祟りの神とか、もののけとされています。
三尸の災いを踏んでいてくれているということでしょうかね。
さらにその下にいる【三猿(さんざる、さんえん)】
日光東照宮のアイドルですが・・・庚申の神の使いです^^
見ざる・聞かざる・言わざるの三猿のように、
慎み深い生活をすれば神の恵みを受けられるとされた。
庚申の日には徹夜をして、過失をしないように行いを慎む。
その慎み深さを表すための三猿のようです。
青面金剛が手に掲げる【月】と【日】は、
月待ちや日待ちという行事が混同されていたり、
夜通し過ごす(日が出るのを待つ)ことから描かれていたりと、
説がいろいろ^^;
【庚申塔:4】のアップ
あれ? なんか緊張感のない祟り神w
その邪鬼の下に【鶏】がいますね。
「庚申」の申(さる)の次が酉(とり)、
夜通し明かしたあとのことをさすのでしょうね。
【庚申塔:1】のアップ
(彫りが浅いので、白線はわたしが図解の為に足したコピーです)
また、鶏が鳴くと夜が明けることから、
庚申の夜が早く明けますようにと描かれているという説も。
わたしはこちらの説の方が好みです^^
庚申塔:5
像の右側に「庚申供養」と刻まれていました。
青面金剛でない庚申塔もあるようですね。
穏やかなお顔です。
庚申塔はもともと道の辻などに建てられるものでしたが、
こちらの庚申塔は明治時代の道路拡幅により居場所を失い、
根津神社に納められることになったそうです。
あ^^; 駒込稲荷神社は今回スルー「する」よww
なくなってしまうよりは遥かにいいのだけれど・・・、
暮らし為に信仰していた石塔がよけられちゃうって・・・
ちょっぴり、考えさせられてしまうのですナナママは・・・。
先日の紹介した【登録有形文化財】の【はん亭】も
同じく道路拡幅の為に正面が削られてますしね。
時代によって大切にされるものが変わる。
今大切にしているものでも、時代がかわれば・・・
なんて思ってしまうと少し虚しいです。
一貫したものがないことが、日本人の幸福度に影響を与えるのかも??
道路は広い方が栄えるもの得るものが大きいのは明白。
でも、庚申塔をよけて道をつくることで開けた何かもきっとあったでしょうね。
それがなんなのか、知る由もありませんが。
次の庚申は、
6/28(木)
夜通しどんちゃんさわぎ、する?w
おふざけはさておき・・・毎度の長文で・・・。
それだけのお時間をくださり感謝です^^
庚申塔・庚申信仰に関しては記述が拙いところもあります。お許しを。
かいつまみ過ぎてお詳しい方にはお叱りを受けそう^^;
雷ゴロゴロ・・・多いですね。
このブログを読んでくださっている「あ・な・た」、
ナナちゃんのつぶやき、おわかりくださると思ってますよ~w
土日はお休みします
See ya! \(^o^)/
ナナちゃんの突っ込みNiceでした(*^。^*)
いや~いろいろ勉強させてもらいました。死後の世界とかって宗教別に考え方違うんだろうけど、話を聞くとどれも納得させられますね。
by みぃにゃん (2012-05-11 00:42)
ナナちゃんが出てきて安心しました。
by OMOOMO (2012-05-11 03:12)
葛飾区生まれ~江戸っ子だ(=^・^=) ニャー
私の父もそっち方面生まれです。
墨田区かな?
墨田区に先祖代々の墓があるので。
墨田区も今はスカイツリーで大賑わいだ(=^・^=) ニャ~
by えーちゃんaaa (2012-05-11 06:49)
実は・・・私も生まれは葛飾柴又です!
ふーてんの寅さんと一緒です(笑)
よく帝釈天に行きました♪
今も実家の散歩道となっております!
庚申の日・・学校が終わってよく行きました!
そんな由来があったのですね・・・って
昔聞いたような(汗)
何も考えずに屋台を楽しんでおりました(笑)
次回行ってみたくなりました!
by きぃ (2012-05-11 08:18)
こんにちは~
色々勉強になりました!
つつじも綺麗♪蓬餅美味しそうでした。
by mikorin (2012-05-11 10:00)
はい^^ナナちゃんのつぶやきわかりました^^
by くにちゃん (2012-05-11 14:49)
庚申塔、勉強になりました。
by ぴーすけ君 (2012-05-11 17:51)
渋い石仏のオンパレードですね!庚申塔というのですか!
早死は嫌だし、死ぬ時はポックリ逝きたいですね^^
庚申駅とは別の所ですか?東京の地理が分からなくて^^;
余談ですが庚申駅の近くに庚申酒場という渋い居酒屋が
ありまして、おばあさん一人でやっていてメニューも焼き鳥だけ!
それでも常連さんでいつもいっぱいなんです!行ってみたいなぁ。
吉田類の酒場放浪記でやってました^^
by 島猫 (2012-05-11 18:33)
この手の話は大好きですよ~(^-^)/
勉強になりました。ありがとうございます。
by マチャ (2012-05-11 20:48)
多様さを得て代償に色々な物や生き方を
失っていると思います。
それが良いことなのか悪いことなのか
一概には言えない自分、ヤな色に染まっているかも。。。(^◇^;)
by SU-SAN (2012-05-12 09:26)
寅さんのお友だちとは存じませんでした^^;
どうりで勢いのある文章のブログだと思っていました。
”次の庚申の夜通しどんちゃんさわぎ”、
日記を期待しています♪ ^^;
by Loby (2012-05-12 09:55)
昔なにかで読んだのですが、日本は木造の文化なので「壊して建て直す」という発想が根付いているらしいです。反対に西洋の文化は石造りなので「ずっと使い続ける」という思想なのだとか。nanaさんの記事を読んでいて、そんな話を思い出しました。
by のらん (2012-05-12 16:12)
★ コメレスでございます。
渋い画像ばっかりだったのに、コメントくださって感謝です。
皆様のコメントから思うこと知ることたくさんあり面白かったです^^
意外とお近くの方もいらっしゃってこれも驚きました^^
★ みぃにゃんさん
いつもありがとうございます^^
【三尸】って漢字変換にでなくて【三枝】を見て
あーこれは使える…とw
宗教別に、ほんとに多様ですよね。
死後の世界に説得力があるのは、
もしかしたら神様や仏様がいるかもしれない、
と思う気持ちの表れかもしれませんね。
★ OMOOMOさん
あはは^^ どこでナナちゃんの出番画像をさしこむか、
ちょっと検討してましたw
安心できてよかったw
★ えーちゃんaaaさん
墨田区はさらに江戸ッ子感が強いですね^^
スカイツリー、予約なしでも登れるようになったら出掛けて、
リポートしたいです♪
★ きぃさん
おお!まさにご当地っ子だ!!
帝釈天が散歩道って、いいなぁ^^
私も知るまでは、お祭りの日だぁってくらいのノリでした。
母も「とにかくお参りすれば長生きできるわよ」ってかんじのw
知ると出掛ける意義もちょっとかわってきますね^^
★ mikorinさん
わたしもブログに写真をアップしようと思い立ってからの
勉強でしたので楽しかったです^^
★ くにちゃんさん
ははは^^、なんかつい思いだしてしまってw
面白いコントでしたよね^^
★ ぴーすけ君さん
わたしもです^^
知って見るとちょっと楽しかったです。
★ 島猫さん
島猫さんの庚申駅はおそらく【庚申塚駅】をさしてらっしゃるかと思います。
そちらは豊島区で、この根津神社は文京区です^^
庚申塔自体は庚申信仰がさかんな頃に(本来は60年に一度なんだけど)多く設置されたことから全国にあるようです。
庚申塚駅ちかくの庚申酒場ありますね、ググりました^^
焼き鳥だけって渋いなぁ♪
吉田類、知ってる知ってる♪
あの番組みてると出掛けたくなりますw
★ マチャさん
マチャさんにそういってもらえると嬉しいです^^
リサーチは全然少ないのですが、
調べている間はたのしかったです♪
★ SU-SANさん
ヤな色だなんて、ないと思いますよ!
善し悪しが出るのはもっとずっとあとですし、
善くするのも悪くするもの後世の自分達次第ですもの^^
よけて道をつくっていたら…
どんな世界がそこに広がっていたかなぁって
想像するのも楽しいかな、なんて思ったのですよ^^
★ Lobyさん
あははお友達ってほどじゃないですけど、
寅さんのだめっぷりは嫌いじゃない人間です^^;
勢いあるのかなぁwムラのある熱意でお恥ずかしいww
★ のらんさん
木造と石造りかぁ、面白い対比ですね。
なるほど…わぁすごく納得してしまう^^
確かに解体して別の場所に建てなおした、という
日本建築ってたまに聞きますよね^^
by nana_hyr (2012-05-13 12:25)
昔、辻というのは魔物が出ると言われていたり
したようですね〜そういう話興味があるんです〜(^^)
勉強はしないんですけどね、なんかロマン?というか。
陰陽師とかだ〜い好きなんですけどね〜(関係ないか〜)
ちょっとワクワクしました♡ありがとうございます〜♪
もちろんナナちゃんのつぶやき、わかりましたよ〜(^^;)
by ななママ (2012-05-14 14:51)
★ ななママさん
なるほど~【辻に魔物あり】、いい響きだわ~(´∀`*)
わたしもその手の話がきらいじゃないです^^
同じくあまりお勉強はしませんがw
昔していた習慣の由来を知るとちょっと楽しいですね^^
いつかまた機会があればこういう記事作りたいです!
by nana_hyr (2012-05-14 20:56)